こんにちは、マーガレットです。
お待たせしちゃいました、世界遺産ブログです。
遅くなってごめんなさいね。
さて、前回は、世界遺産を大きく分けた10グループのうち、
「文化的景観」というのを説明したけれど、今回は「古代ギリシアとヘレニズム」よ。
ヘレニズム(Hellenism)って?
あまり聞いたことない言葉よね。
これは、ギリシア人(ヘレネス)に由来する言葉で、いくつかの意味があるの。
まずは、アレクサンドロス大王の東方遠征によって、
東方の地域にギリシア文化が伝わり、オリエント文化と融合して
誕生した文化を「ヘレニズム文化」というのね。
もう一つの意味は、その文化が栄えた時代の名前よ。
アレクサンドロスの治世からプトレマイオス朝エジプトが滅亡するまでの約300年間、
紀元前334年から、紀元前30年の間を「ヘレニズム時代」というの。
あ、もちろんギリシア文明はもっともっと歴史が古いわ。
ミュケナイ文明が始まったのは、紀元前1600年ごろですからね。
古代ギリシアとヘレニズムの範囲は、発祥の地、ギリシアからキプロス、イタリア、
トルコ、チュニジア、パキスタン、レバノン、と、広範囲に広がっているわ。
古代ギリシア文明の代表的な遺跡は、ギリシアのアテネにあるアクロポリスの丘にあるパルテノン神殿ね。

15本のドーリア式列柱が並んでいるとても美しい神殿よ。
ギリシアといえばギリシア神話が有名だけれど、
この「パルテノン神殿」に奉られていたのは、女神アテナよ。
その他には、今年はオリンピックの年だったけれど、
そのオリンピック発祥の地である「オリンピアの考古遺跡」なんかも有名ね。
オリンピックは紀元前766年から紀元後の393年まで、1300年も続いていたのよ。

この写真は古代競技場跡よ。
ヘレニズム文化の遺跡としては、パキスタンの「タキシラの都市遺跡」なんかが興味深いわ。

アレクサンドロス大王の遠征は、ヒンドゥークシュ山脈を越え、
インダス川流域まで及んでいたのよ。
ここはガンダーラ仏教が開花した地でもあるの。
ガンダーラ仏教については、また別の機会に紹介するわね。
異なる文化がいりまじって誕生した文化って、
それぞれの特徴が融合していて、とても面白いわよね。
| 2008年10月27日 16:03
| 世界遺産ってなに?, 世界遺産博士になろう!
| コメント&トラックバック(0)
こんにちは。マーガレットです。
今日は世界遺産を大きく分けた10グループのうち、「文化的景観」というのを説明するわ。
これは、1992年、ちょうど日本が世界遺産の条約に参加した時に導入された考え方なの。
今までは自然遺産か、人が作った建物などの文化遺産か、という大きな分け方だったのだけど、山を神様として信仰したり、自然と共存した文化そのものを「人間と自然の共同作品=文化的景観」として保護しよう、という考えが導入されたの。
複合遺産と似ているのだけど、複合遺産の方は「自然だけでも遺産価値がある場合が条件」になるから、ちょっと意味あいが違うのよ。
例えば、フィリピンのコルディリェーラ山脈の棚田。

2000年前から、山の斜面を切り開いて段々の水田を作ってきたイフガオ族。その美しい景観は、「天国への階段」とも言われているわ。
山の上に降った雨水が湧き水になって灌漑路(かんがいろ)を通じて上段の棚田に流れ込み、石垣の隙間(すきま)を伝って下段へと流れていき、最後には下の谷や川に流れ込むという、自然を壊さない水の循環ができているの。
勾配が急で主に人手で農作業をしなくてはいけないので、昔から村の人々が協力しあって稲の植え付けや棚田の修理をしていたわ。そして新米ができるとお米のお酒、ライスワインを作って収穫を祝ったの。
稲の植え付けなどの儀式に歌われる歌のひとつに、「フドゥフドゥ」というものがあり、2001年にユネスコの「人類の口承(こうしょう)および無形遺産の傑作宣言」にも選ばれているのよ。
自然のサイクルと合致した、今でも進化し続ける農作風景と、その農耕生活に根ざした人々の文化が「文化的景観」として評価された例よ。
ただ、最近はフィリピンの発展で稲作が儲からなくなってしまい、畑に転向する人が増えたりと、この風景と文化を維持するのが難しくなっていて、「危機遺産」に登録されてしまったわ。残念ね・・
日本の文化的景観は2つあるわ。
2004年に登録された「紀伊山地の霊場と参詣道」と、2007年に登録された話題も新しい「石見銀山遺跡とその文化的景観」。
紀伊山地の霊場と参詣道は、日本に昔からある自然を敬う「神道」という考えと、中国から伝わった「仏教」を融合させた「神仏習合」という信仰が、まさに自然と宗教が一体化した独特な例として評価されているわ。

また、石見銀山遺跡とその文化的景観は、銀を作る際に火を使うため、周りの木をどんどん伐採してはげ山にしてしまう世界のほかの銀山と違って、ちゃんと伐採した分植林し、森を守りながら銀を生産し、その周りの町など人々の文化を発展させていったところが評価されたわ。

自然を大事にする心は、日本人が昔から持っている大事な考え方ということね。すばらしいわね!
| 2008年09月24日 18:50
| 世界遺産ってなに?, 世界遺産博士になろう!
| コメント&トラックバック(0)
こんにちは。マーガレットです。
世界遺産って、ほんとに数が多くて覚えるのは大変よね~。
以前、世界遺産を勉強するポイントを3つ、教えたけれど 世界遺産は一つ一つ覚えるよりも歴史上のつながりや似た点をまとめて覚えるのがお勧めよ。
今年の世界遺産検定からは、「テーマ」に沿った世界遺産の覚え方がポイントになるはず。
テーマによって大きく世界遺産を10のグループにわけているわ。ちょっと難しい言葉が多くなるけどざっと挙げるわね。
①文化的景観
→1992年から世界遺産の登録審査に加わった新しい考え方なの。今まで建物や自然そのものどちらかだったのが、これによって自然と人間の営みの調和が美しいということが評価された世界遺産が登録されることになったわ。
②古代ギリシアとヘレニズム
→古代ヨーロッパと、オリエント文化の交流によって生まれた世界遺産。
紀元前340年位の、アレキサンダー大王が東方遠征によって空前の大帝国を作ったことによるもの。
③ヨーロッパ近代
→多くはキリスト教や、王政に関連する建築物。何と何が共通する建築様式か。。?みたいに建築物に注目するのもいいわね。
④イスラム世界
→7世紀から生まれたイスラム社会。地理的に離れていても、イスラム教が伝わった事で建築様式に共通点があったりするわ。
⑤東南アジアと東アジア
→主に仏教の伝播をたどると共通点がみえてくるわ。
⑥アメリカ大陸先住民文化
→コロンブスのアメリカ大陸到達以前に栄えた先住民文化。天空都市「マチュ・ピチュ」やナスカの地上絵などが有名。
⑦産業遺産
→18世紀からの産業革命の流れと、労働者の待遇の変化が分かるわ。
⑧現代の遺産
→19世紀以降の現代の歴史。先日紹介した「ブラジリア」もこれにはいるわ。
⑨火山と熱水現象
→地球の歴史をあらわす火山活動によって生まれた自然遺産。
周囲の特殊な動植物もチェックよ!
⑩沿岸・海岸
→川、渓谷、滝、湖、砂浜、海洋、湿地帯など水がある自然遺産。特に湿地帯の動植物の共存関係は要チェックよ!
このほか、14ある日本の世界遺産や、世界遺産はどうやって登録されるのか?という基礎も絶対抑えるべきポイントなの。
2008年度の世界遺産検定の基礎ガイドでもテーマごとに紹介しているから、チェックしてね!
次から、テーマに沿って簡単に教えちゃうわね!
| 2008年09月08日 18:49
| 世界遺産ってなに?, 世界遺産博士になろう!
| コメント&トラックバック(0)
串間美千恵(クシマ ミチエ/みっちー)- デザイン会社等を経て、1996年テレビ朝日系列株式会社エル・エス・ディーに入社。
3DCGアートディレクターとして、番組などの CG、キャラクターデザインや制作を手がける。2001年に独立、dicro animation studio チームを結成。数々の映画やTV、CMの仕事に携わる。現在オリジナルコンテンツの開発と運営、Webデザイン、映像制作等を行う株式会社dicro代表。2004年、日本エンジェル大賞受賞。 2007年、同受賞作「魔法昆虫使いドミター・レオ」で児童書作家としてもデビューを果たす。